看護師にとって敬語は大切なものだというのは学生の頃から教え込まれるもので、就職してからも新人研修で徹底して教え込まれることがあります。医療は言い換えれば患者へのサービス業なので、患者が良い心象を持ってくれるよう、適切な敬語を使って対応することが大切です。特に目上の患者に対応するときには敬語の良し悪しで印象が大きく変わることもあり、その後の看護に影響を及ぼすことすらあります。患者との関係を構築するのに敬語が重要なのは確かですが、実は敬語が重視されている本当の理由は他にもあるということは知っておくと良いでしょう。
医療現場では、看護師は医師だけでなく検査技師や理学療法士などの他の医療スタッフと頻繁にコミュニケーションを取ることになります。医師に指示を仰いだり、薬剤師に医薬品について相談したり、臨床検査技師に検査をお願いしたり、検査結果を聞いたりなど様々な形でのやり取りが日常的にあります。何かを指示するよりも聞くことが多いため、やや低姿勢で話をすることになるのがほとんどです。そのため、他の医療スタッフと良好な関係を築き上げる上で敬語が役に立ちます。
医療現場では自分の専門分野にプライドを持っている人もいるため、相手を敬う姿勢を持って接することが大切です。良好な職場環境を手に入れるためには敬語を上手に使えることが欠かせません。新人のうちから気をつけて使っていると苦労が少ないので、敬語はしっかりと学ぶようにしましょう。